親が倒れた!介護が必要になったとき最初にやるべき5つのこと

介護の知識

〜急な入院・介護に慌てないために、ケアマネージャーがやさしく解説〜

「親が倒れた!どうしたらいいの?」

「親が倒れた!どうしたらいいの?」

親の突然の入院や病気。
そんな時、介護経験のない家族は不安でいっぱいになります。

でも大丈夫、
最初にやるべき5つのことを、ケアマネージャーまげが、やさしく解説します。


① 介護保険の申請をしよう

まず最初にやるべきことは、介護保険の申請
お住まいの市区町村の役所で「高齢福祉課」や「介護保険課」などで手続きをします。
わからない場合は、お住まいの「地域包括支援センター」を検索してみてください。地域包括支援センターは地域にある介護保険の相談窓口です。

🔹必要なもの

  • 本人の介護保険証(65歳以上)または健康保険証
  • 家族などの代理人でも申請可能

申請後、要介護認定のための訪問調査が行われ、およそ1〜2ヶ月ほどで「要支援」または「要介護」の認定が出ます。


② 入院中に病院の相談員に相談しよう

入院している場合、退院後の生活をどうするかを考えます。
そんな時に頼りになるのが、病院の相談員であるソーシャルワーカー(MSW)や退院調整看護師です

🧑‍⚕️ 相談員がしてくれること

  • 退院後の生活や介護の相談
  • 介護保険や福祉サービス、介護施設などの情報提供
  • ケアマネージャーとの連携・情報共有

💬「この状態で家に帰れるの?」
💬「介護ベッドって必要?」
→ そんな悩みも、相談員さんと話すことで道が見えてきます。


③ 病院で確認しておくべきこと(超重要!)

退院後の生活をスムーズにするために、病院で以下のことを必ず確認しましょう。

✅ 医療的な処置が必要かどうか

  • 吸引(痰のケア)
  • 在宅酸素療法
  • 点滴や注射の継続
  • 胃ろう・経管栄養
  • 呼吸器の管理
  • 床ずれ(褥瘡)処置      など

これらの医療的処置がある場合、「自宅で家族ができるのか?」「誰かの支援が必要か?」が大事なポイントになります。医療処置は直接的に命に関わるものです。退院する前に、病院で確認しておくことが大切です。


不安がある場合は、入院中に看護師さんに教えてもらったり、退院後に訪問看護師さんに来てもらうこともできます。このように訪問看護師さんが来て、医療処置をしてくれますが、処置の内容によっては、家族の協力が必要になる場合もあります。


それを踏まえ、自宅で介護ができるのかを考えてみましょう。
自宅で介護することができないと判断した場合は、退院後の施設や住まいを考えます。


❓わからないことは遠慮せずに聞こう!

入院中に医師や看護師、ソーシャルワーカーに「自宅でできること・できないこと」をきちんと確認するために、疑問や不安をメモに書き出しておくと◎。いざ医師の前になると、聞きたいことを聞けなかった💦、なんてことも少なくありません。そのためにもあらかじめ聞きたいことをまとめておくと安心です。
もし不安を感じたらそれも伝えて、わからないことはしっかりと聞いておきましょう。


④ ケアマネージャーと連携していこう

介護保険のサービスを利用するために、ケアマーネジャー(介護支援専門員)を決めます。
ケアマネージャーは、退院後の介護生活を一緒に設計してくれる“伴走者”

🧩 ケアマネージャーの役割

  • 介護サービスの提案と調整
    自宅に退院するには準備が必要です。具体的にどんなサービスがどのくらい必要なのかを相談しましょう。
  • 訪問介護・看護・デイサービス・ベッドや車いすなどの手配
  • 医療との連携もサポート

病院との情報共有も行いながら、自宅での暮らしを整えるための準備を進めてくれます。


⑤ 自宅介護か施設か、家族で話し合う

退院後、自宅で介護をするのか、施設を利用するのか。
これはとても大きな判断となります。

🏡 判断のポイント

  • 本人の状態(ADL)
    起き上がれる?歩ける?
    自分でご飯が食べれる?
    自分でトイレに行ける?お風呂に入れる?
    1人で過ごせる?
  • 家族の状況(介護できる体制があるか)
    仕事をしている場合、仕事をしながら介護ができる?
    介護を交代できる家族がいる?
  • 経済的な見通し
    介護費用がどのくらいかかるか?
    施設を希望の場合、ひつ月にかかるおよその費用はどのくらいか?
    親の年金や預貯金でできるか?
  • 医療ニーズの有無(上記の医療的処置など)

親の介護のことや、お金のことは普段はなかなか話しづらいことかもしれませんが、大切なことです。
無理のない形で、家族みんなが安心できる道を選びましょう。
相談員やケアマネージャーも一緒に考えてくれるでしょう。


✅まとめ:入院中からの“連携”が介護の第一歩!

やること内容・ポイント
介護保険の申請市区町村で手続き/早めに動く
相談員に話す退院支援・サービスの相談OK
医療処置の確認吸引・酸素・点滴などは自宅でできる?
ケアマネと連携自宅生活に必要なサービスを整える
家族で話し合い無理のない選択を/施設利用も検討可

🌀まげのひとこと

介護って、ある日突然やってきます。
でも、“わからないことをそのままにしない”ことが、安心の第一歩。

病院の相談員さんやケアマネージャーは、頼れる存在になります。
一人で抱え込まず、話して、聞いて、つながって、
家族も本人も「大丈夫」と思える介護を一緒に考えていきましょう。

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