
こんにちは、ケアマネのまげです。突然のことで不安なお気持ち、よくわかります。19年の現場経験から、最初の一歩を一緒に整理しますね。
〜急な入院・介護に慌てないために、ケアマネジャーがやさしく解説〜

「親が倒れた!どうしたらいいの?」
この記事でわかること
・親が倒れたとき、最初にやるべき5つのこと
・退院前に確認しておきたい「現場の落とし穴」
・現役ケアマネが実際に見てきたリアルな実例
・親が倒れてからの手続きチェックリスト
※この記事は、親御さんが急に入院した場面を想定しています。入院はしていないけれど「最近様子がおかしい」という段階の方は、まずお住まいの地域包括支援センターに相談してみてください。
「親が倒れた!どうしたらいいの?」
親の突然の入院や病気。
そんな時、介護経験のない家族は不安でいっぱいになります。
でも大丈夫、
最初にやるべき5つのことを、ケアマネジャーまげが、やさしく解説します。
📝 親が倒れてからの手続きチェックリスト
☐ 入院の手続き(健康保険証など。不明点は病院窓口へ)
☐ 医療費が心配なら「限度額適用認定証」を病院の窓口や相談員に確認
☐ 病院の相談員(ソーシャルワーカー)に今後のことを相談
☐ 介護保険の申請(入院中でも申請できます。市区町村か地域包括支援センターへ)
☐ 退院前に「医療的な処置は誰が・いつやるのか」を確認
☐ 自宅介護か施設か、家族で話し合う
ここからは、ひとつずつ順番に解説していきます。
介護保険の申請をしよう
まず最初にやるべきことは、介護保険の申請。
お住まいの市区町村の役所で「高齢福祉課」や「介護保険課」などで手続きをします。
わからない場合は、お住まいの「地域包括支援センター」を検索してみてください。地域包括支援センターは地域にある介護保険の相談窓口です。
必要なもの
- 本人の介護保険証(65歳以上)または健康保険証
- 家族などの代理人でも申請可能
申請後、要介護認定のための訪問調査が行われ、1〜2ヶ月ほどで「要支援」または「要介護」の認定が出ます。
まげの現場メモ|ケアマネ歴19年おすすめのタイミングは、入院中の治療がひと段落して、退院後の生活を考え始める時期です。認定が出る前に退院すると、「おそらくこのくらいの介護度だろう」という見込みでサービスを組むことになります。見込みより認定が軽ければ超えた分は全額自己負担、重ければ必要なサービスを控えることに。早めの申請が、このズレを防ぎます。
入院中に病院の相談員に相談しよう
入院している場合、退院後の生活をどうするかを考えます。
そんな時に頼りになるのが、病院の相談員であるソーシャルワーカー(MSW)や退院調整看護師です。
相談員がしてくれること
- 退院後の生活や介護の相談
- 介護保険や福祉サービス、介護施設などの情報提供
- ケアマネジャーとの連携・情報共有
「この状態で家に帰れるの?」
「介護ベッドって必要?」
→ そんな悩みも、相談員さんと話すことで道が見えてきます。
まげの現場メモ|ケアマネ歴19年相談員は、患者さん全員に担当がつくとは限りません。退院後の暮らしに困りそうなら、家族のほうから早めに声をかけてください。すでにケアマネがいる場合は、それも必ず伝えると退院準備が格段にスムーズになります。そしてリハビリは「自宅の暮らし」を想定して。病院では歩行器で歩けても、自宅は廊下が狭くて使えない——ということが実際にあるのです。
病院で確認しておくべきこと(超重要!)
退院後の生活をスムーズにするために、病院で以下のことを必ず確認しましょう。
医療的な処置が必要かどうか
- 吸引(痰のケア)
- 在宅酸素療法
- 点滴や注射の継続
- 胃ろう・経管栄養
- 呼吸器の管理
- 床ずれ(褥瘡)処置 など
これらの医療的処置がある場合、「自宅で家族ができるのか?」「誰かの支援が必要か?」が大事なポイントになります。医療処置は直接的に命に関わるものです。退院する前に、病院で確認しておくことが大切です。
不安がある場合は、入院中に看護師さんに教えてもらったり、退院後に訪問看護師さんに家に来てもらうこともできます。ただし処置の内容によっては、一部ご家族の協力が必要になる場合もあります。
それらを踏まえ、自宅で介護ができるのかどうかを考えてみましょう。
自宅で介護することができないと判断した場合は、退院後の施設やほかの住まいを考えます。
わからないことは遠慮せずに聞こう!
入院中に医師や看護師、ソーシャルワーカーに「自宅でできること・できないこと」をきちんと確認するために、疑問や不安をメモに書き出しておくと◎。いざ医師の前になると、聞きたいことを聞けなかった💦、なんてことも少なくありません。そのためにもあらかじめ聞きたいことをまとめておくと安心です。
もし不安を感じたらそれも伝えて、わからないことはしっかりと聞いておきましょう。
まげの現場メモ|ケアマネ歴19年よくあるのは、処置のやり方は教わったのに「誰がやるのか」を決めないまま退院して慌てるケース。訪問看護がやってくれるのは訪問の時間だけで、それ以外は基本的にご家族の役目です。夜中のおむつ交換も、退院後は家族の仕事。「この処置は、いつ・誰がやるのか」の確認と、夜用パッドなど「夜のおむつの工夫」の相談を、退院前にすませておきましょう。
ケアマネジャーと連携していこう
介護保険のサービスを利用するために、ケアマネジャー(介護支援専門員)を決めます。
ケアマネジャーは、退院後の介護生活を一緒に設計してくれる“伴走者”
ケアマネジャーの役割
- 介護サービスの提案と調整
自宅に退院するには準備が必要です。具体的にどんなサービスがどのくらい必要なのかを相談しましょう。 - 訪問介護・看護・デイサービス・ベッドや車いすなどの手配
- 医療との連携もサポート
病院との情報共有も行いながら、自宅での暮らしを整えるための準備を進めてくれます。
まげの現場メモ|ケアマネ歴19年退院直後の方を担当するとき、私が必ず聞くのは「協力できるご家族はいますか」ということ。奥様お一人で介護されてきたご家庭で、退院を機に娘さんが関わるようになり、一人で抱え込まずにすんだ例もあります。また、退院直後は環境の変化で体調が不安定になりがちです。「体調が悪くなったらどこに相談するか」を退院前に決めておくと、いざという時に慌てません。
自宅介護か施設か、家族で話し合う
退院後、自宅で介護をするのか、施設を利用するのか。
これはとても大きな判断となります。
判断のポイント
- 本人の状態(ADL)
起き上がれる?歩ける?
自分でご飯が食べられる?
自分でトイレに行ける?お風呂に入れる?
1人で過ごせる? - 家族の状況(介護できる体制があるか)
仕事をしている場合、仕事をしながら介護ができる?
介護を交代できる家族がいる? - 経済的な見通し
介護費用がどのくらいかかるか?
施設を希望の場合、ひと月にかかるおよその費用はどのくらいか?
親の年金や預貯金でできるか? - 医療ケアや処置の有無
胃ろう
吸引
在宅酸素
呼吸器
床ずれケア
このような医療処置やケアがある場合、誰が、どのタイミングで担うか?
親の介護のことや、お金のことは普段はなかなか話しづらいことかもしれませんが、大切なことです。
無理のない形で、家族みんなが安心できる道を選びましょう。
相談員やケアマネジャーも一緒に考えてくれるでしょう。
まげの現場メモ|ケアマネ歴19年退院前カンファレンスでの話です。窓口の息子さんは「自宅で見ます」と話を進めていましたが、ご家族が顔を揃えると意見はバラバラでした。窓口の方の意見だけで話が進んでいないか——本当によくあることです。退院の話が出たら早めに家族で顔を合わせ、「誰が・どこまでできるのか」を率直に話し合ってください。
まとめ:入院中からの“連携”が介護の第一歩!
| やること | 内容・ポイント |
|---|---|
| 介護保険の申請 | 市区町村で手続き/早めに動く |
| 相談員に話す | 退院支援・サービスの相談OK |
| 医療処置の確認 | 吸引・酸素・点滴などは自宅でできる? |
| ケアマネと連携 | 自宅生活に必要なサービスを整える |
| 家族で話し合い | 無理のない選択を/施設利用も検討可 |
※もし「介護している家族(あなた自身)」が倒れてしまったときは、要介護のご本人を緊急ショートステイなどで守る方法があります。くわしくはショートステイの記事をご覧ください。
ケアマネまげのひとこと
介護って、ある日突然やってきます。
でも、“わからないことをそのままにしない”ことが、安心の第一歩。
病院の相談員さんやケアマネジャーは、頼れる存在になります。
一人で抱え込まず、話して、聞いて、つながって、
家族も本人も「大丈夫」と思える介護を一緒に考えていきましょう。


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