ケアマネジャーの選び方|信頼できる担当者を見つける5つのポイント

ケアマネジャーの選びからと5つのポイント 介護の知識
ケアマネまげ
まげ

こんにちは、ケアマネのまげです。19年の現場経験をもとに、本音でお話ししますね。

「担当のケアマネジャー、このままでいいのだろうか」と感じたことはありませんか?
介護保険サービスを利用するうえで、ケアマネジャー(介護支援専門員)との関係は、介護の質を大きく左右します。連絡がなかなかとれない、こちらの希望をうまく汲み取ってもらえない——そんな悩みを抱えている家族は少なくありません。
この記事では、ケアマネジャーの選び方で押さえたい5つのポイントと、担当者を変更する際の具体的な手順をわかりやすく解説します。

この記事でわかること
・信頼できるケアマネジャーを見分ける5つのポイント
・ケアマネジャーを変更したいときの具体的な4ステップ
・現役ケアマネが現場で見てきたリアルな実例

ケアマネジャーとは?選び方を知る前に役割を確認しよう

ケアマネジャーと高齢者の相談場面のイラスト

ケアマネジャーは、介護保険サービス全体をコーディネートする専門家です。主な仕事は次のとおりです。
ケアプランの作成: 本人・家族の希望と心身の状態をもとに、利用する介護サービスの計画を立てる
介護サービス事業者との連絡調整: ヘルパー・デイサービス・福祉用具レンタルなど各事業者と連携して、利用者のニーズに応じて適切に介護サービスが提供できるように調整する
定期的なモニタリング: 少なくとも月1回以上の利用者・介護者との面談や、サービス担当者と連絡をとり、利用者の状態を確認し把握する

ケアマネジャーは、利用者・家族と介護サービスをつなぐ、いわば「介護チームの司令塔」です。
しかし、利用者の状態が変わっても把握していない、あるいは介護者の急病といった緊急時に連絡が取れない……。こうした状況が続けば、在宅介護はいずれ行き詰まってしまいます。
在宅介護をスムーズに進めるカギは、ケアマネジャーとの強固な信頼関係にあります。もし「この人には任せられない」と感じる出来事が重なるようなら、それはケアマネジャー交代を検討すべきサインかもしれません。

ケアマネジャー選びの5つのポイント

ケアマネジャーを選ぶ際に、「どんな基準で選べばいいの?」「相性が合わなかったらどうしよう……」と、迷いや不安を感じる方は少なくありません。
在宅介護の質は、ケアマネジャーとの相性で大きく変わります。まずは以下の「5つのチェックポイント」を参考にしてみてください。

「聴く姿勢」があるか(傾聴の姿勢)

こちらの話を遮らず、家族の不安や本人のささやかな希望にまで丁寧に耳を傾けてくれるかは、信頼関係の基本中の基本です。「まずはしっかり聴いてもらえた」という安心感を与えてくれる人を選びましょう。

まげまげの現場メモ|ケアマネ歴19年

私が初回面談でいつも感じるのは、ほとんどの方が「何を聞いていいかわからない」状態だということです。介護保険が初めての方が多く、緊張されている方もいます。自分が何に困っているのか、うまく言葉にできないのが普通なのです。
だからこそ、こちらの質問に流暢に答えてもらうことより、何気ない会話の中から「この方は本当はここに困っているのでは」と捉える力が、ケアマネには求められます。面談のときに世間話を交えながら、じっくり話を聞いてくれるケアマネは、この力を持っていることが多いと感じます。

言葉を「翻訳」して伝えてくれるか(わかりやすさ)

介護保険は、ケアマネの私からみてもわかりづらい制度だと思います。
だからこそ難しい制度や専門用語を並べるのではなく、私たちの生活に置き換えて、噛み砕いて説明してくれるかを見てみましょう。また、わからないことを「何度でも、いつでも聞いてくださいね」と言ってくれる包容力も、長く付き合う上では欠かせません。

まげまげの現場メモ|ケアマネ歴19年

私自身が心がけているのは、相手が理解しやすいように工夫して話すことです。制度の説明をするときも、「こんな方もいらっしゃいましたよ」と実際の例を交えてお伝えすると、ぐっと理解していただきやすくなります。
また、ときには紙の資料をお見せしながら説明することもあります。言葉だけではわかりにくいことも、目に見える形にすることで理解しやすくなります。
私は説明が上手だと思っていません。なので説明のたびに「わかりにくくないかな」「大丈夫だったかな」と気にしながら話すように努めています。

相手の表情を見ながら話してくれるケアマネなら、安心です。

レスポンスが速く、連絡がつくか(迅速な対応)

介護の現場では、急な体調変化やトラブルなど、一刻を争う場面が多々あります。「連絡がつかない」「返事が来ない」という状況は、在宅介護では大きなリスクになりかねません。必要な時にスピーディーに動いてくれる機動力は、司令塔としてもっとも重要な資質の一つです。

まげまげの現場メモ|ケアマネ歴19年

さらに一歩進んだケアマネの動きをお伝えすると——利用者さんの体調の変化は、ご本人より先に、デイサービスなどの事業所からケアマネに伝わることがよくあります。もちろん、すべての連絡にケアマネが毎回動くわけではありません。大事なのは、「いつもと違う症状が出ている」「転倒があった」といった見逃せないサインをきちんとキャッチして、必要なときに「お加減いかがですか」と動けることです。この見極めができるケアマネは、安心して任せられます。

また、ケアマネは利用者さんとサービス事業所をつなぐ橋渡し役でもあります。双方の間に立って、利用者さんと事業所が良い関係を築けるように持っていけるケアマネは、優秀だと言えます。

選択肢を広げてくれるか(中立・公平な提案)

特定の事業所ばかりを強く勧めてくる場合は、注意が必要です。利用者や家族にとって本当に最適なサービスは何かを考え、メリット・デメリットを含めた「複数の選択肢」をフラットに提示してくれるかを確認しましょう。

まげまげの現場メモ|ケアマネ歴19年

公平に提案してくれるケアマネかどうかは、「なぜそのサービスを勧めるのか、理由を説明してくれるか」で見分けられます。
例えばデイサービスをご提案するとき、私は面談でのご様子から「大人数でにぎやかな所より、家庭的で静かな小規模の所が合いそうだ」と思えば、そういうデイサービスをご提案します。大事なのは「この方に合っているから」という理由を、きちんと言葉にして説明できることです。

そしてもうひとつ。提案されたサービス事業所は、利用してみて合わなければ変えられます。そのことも併せて伝えてくれるケアマネなら、安心して相談できます。

本人の「心の声」を拾おうとしているか(意思の尊重)

介護はついつい家族の都合が優先されがちですが、主役はあくまでご本人です。たとえ認知症や寝たきりの状態であっても、本人が「どう生きたいか」を諦めずに探り、家族と一緒に尊重してくれる。そんな温かい視点を持つケアマネジャーなら、安心して伴走を任せられます。

まげまげの現場メモ|ケアマネ歴19年

実際にあった例をご紹介します。布団からの立ち上がりがつらくなってきた方がいて、教科書的には介護ベッドをお勧めする場面でした。でもその方は「布団で寝るのが好き。ベッドは嫌だ」という価値観をお持ちでした。
そこで、ベッドを押し付けるのではなく、その方の身体の力を考えて「布団のままでもできる工夫」をご提案しました。ケアマネが正しいと思うプランでも、ご本人やご家族が受け入れられなければ意味がありません。自分の価値観を押し付けず、相手の暮らし方に合わせて提案してくれるかどうかは、とても大事なポイントです。

ケアマネジャーを変更する4ステップ

⚠ こんな状態が続いたら、変更を考えるサインです
変更を考えるサインとしてご相談が多いのは、「話を聞いてくれない」「訪問に来ない」「電話がつながらない・返事が遅い」といったものです。
また、これは同業者として言いにくいことですが、利用者さん側かサービス事業所側か、一方の話だけを鵜呑みにして動いてしまうケアマネもいます。本来は双方の話を聞いて現状を把握し、解決に導くのがケアマネの仕事です。「自分の話を聞いてもらえていない」と感じることが続くなら、変更を考えてよいと思います。

ケアマネジャーの交代は、決して「わがまま」ではありません。より良い介護生活のために、以下の手順で進めてみましょう。

  1. 変更の意思を伝える
    まずは、現在のケアマネジャー、またはその所属先(居宅介護支援事業所)の管理者に「ケアマネジャーを変更したい」と伝えます。
  2. 相談窓口を利用する
    本人に直接言いづらい、あるいは事業所ごと変えたいという場合は、以下の窓口に相談しましょう。
    地域包括支援センター: 介護の総合相談窓口です。公平な立場でアドバイスをくれます。
    市区町村の介護保険窓口: 担当部署の窓口でも、変更に関する相談を受け付けています。
  3. 新しいケアマネジャー(事業所)を探す
    窓口で相談しながら、新しいケアマネジャーを探します。
     ✅️同じ事業所内で「担当者だけ」を変えてもらう。
     ✅️別の事業所(ケアプランセンター)に新しく依頼する。
    どちらの方法でも可能です。地域包括支援センターから、新しい事業所のリストをもらうこともできます。
  4. 引き継ぎと新しい事業所契約
    新しいケアマネジャーが決まったら、これまでの支援内容を引き継いでもらいます。 基本的には、新旧のケアマネジャー同士で情報を共有してくれるため、利用者側が複雑な書類を揃える必要はありません。新しいケアマネジャーと改めて契約を結べば、交代完了です。

よいケアマネジャーの選び方——信頼は積み重ねでできる

ケアマネジャー選びのポイントをお伝えしてきましたが、今の介護業界は深刻な人手不足もあり、選択肢が限られていることもあるでしょう。また、人と人との関わりである以上、どうしても「相性」の問題もあります。
どんなに優秀な人でも、すべてにおいて完璧というわけにはいきません。大切なのは「完璧かどうか」よりも、困った時に「ちょっと聞いてみよう」と思える空気感があるかどうかです。
その場で答えが出なくても「調べて明日お伝えしますね」と誠実に向き合ってくれる。そんな小さなやり取りの積み重ねが、やがてあなたの介護生活を支える揺るぎない信頼関係に変わっていくはずです。

介護は月日が重なるほど、家族だけで抱え込むにはあまりに大きなものになっていきます。日々のやりきれない思いや、尽きない不安……そんな大変さを抱えていらっしゃる方は少なくありません。
だからこそケアマネジャーは、介護する人・される人の心に寄り添い、一番の味方でいてほしい。そんな願いを込めて、この5つのポイントをお伝えしました。

最後に、19年この仕事をしてきた立場から、もうひとつだけお伝えしたいことがあります。

新しいケアマネに変わると、最初は期待が高まるものです。でも本当の評価は、何か困りごとが起きたとき、そのケアマネがどう動くかで決まります。焦らず見守ってください。

そして、利用者さんやご家族にもお願いがあります。「言わなくてもわかってくれる」は幻想です。やってほしいことは、ぜひ言葉にして伝えてください。ご本人もご家族も、介護を支えるチームの一員です。遠慮なく発信していただけたら、ケアマネはもっと力になれます。

信頼できるケアマネ チェックリスト
✅ 何気ない会話から困りごとを拾ってくれる
✅ 実例を交えてわかりやすく説明してくれる
✅ 見逃せないサインをキャッチして動いてくれる
✅ 「なぜこのサービスか」の理由を説明してくれる
✅ 価値観を押し付けず、暮らし方に合わせてくれる

最後までお読みいただきありがとうございました。

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